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下水道用レジンコンクリート管


下水道用レジンコンクリート管(外圧管) JSWAS K−11
下水道推進工法用レジンコンクリート管 JSWAS K−12
概要
種類
特長
経済性

概要

レジンコンクリート管は、セメントを一切使用せず、結合材である合成樹脂(ポリマー)に骨材及び充てん材(フィラー)を練り混ぜたレジンコンクリートを、補強材(鉄筋)と共に遠心力により一体成形した管です。
素材となるレジンコンクリートは、強度で優れた耐久性を有することから、薄肉・軽量化した製品設計が可能です。
この材料特性を最大限に発揮したレジンコンクリート管は、平成10年に日本下水道協会規格「JSWAS K-11」(外圧管)、「JSWAS K-12」(推進管)が制定され、平成13年にはK-12の規格改正を行い、耐震や急曲線推進に対応できる抜出し長の大きな管が規格化されています。


外圧試験イメージ外圧試験



特長


外圧管外圧管B形





推進管推進管 

レジンコンクリート管は埋設方法により、外圧管及び推進管に大別されます。 外圧管は継手部の形状によって、A形及びB形に区分し、呼び径の範囲は表−1に示すとおりです。

●表−1 外圧管の種類
呼び径の範囲
A形 B形
150 〜 250 150 〜 600
注1. B形の200 〜 300は外圧強度の高い2種管もあります。

推進管は、管厚によってRS、RM及びRTに、また継手性能によって、RSJS、RSJA、RSJB及びRJCに区分し、呼び径の範囲は表−2に示すとおりです。

●表−2 推進管の種類
種類
種類の記号
呼び径の範囲
管 厚
継手性能
RS RSJS
RSJA
RSJB
RSJS RS 200 〜 700
RSJA RS 200 〜 350
RSJB RS 400 〜 700
RM
RSJS
RSJB
RJC
RSJS RM 290 〜 760
RSJB RM 290 〜 760
RJC RM 840 〜1580
RT RSJS RT 250 〜 700
RSJB RT 250 〜 700
RJC RT 800 〜1500
注1. 管の有効長は、標準管及び1/2管の他、1/3管などにも対応可能です。
注2. RM形及びRT形の呼び径1000(o)以上は、中押管も対応可能です。
注3. 地震などの災害に強い「可とう性レジンコンクリート管(R-CSP)」も対応可能です。


価格・実績

レジンコンクリート管は、外圧管、推進管とも材料強度は一定で、推進管の圧縮強度は、JSWAS K-12により90(N/mm2)以上と規定されています。外圧管はヒューム管B形に類似した継手構造で、ヒューム管質量の50〜70%と軽量で施工性に優れています。
推進管は管厚の違いにより管厚が最も薄いRS形、ヒューム管と同内径、同管厚のRT形、管厚はRS形とRT形の中間でヒューム管と同外径であるが、実内径の大きいRM形の3タイプがあり、最も経済的なRS形から難工事用のRT形まで推進延長などの施行条件により選定が可能です。
製品としての特長は以下の通りです。

  1. 硫化水素に起因する硫酸に対して優れた耐食性を有しており、腐食環境条件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ種全てに摘要できます。
  2. 海水、温泉水等に対しても優れた耐食性を有しており、外面からの塩化物イオンの侵入や酸性土壌に対しても高い抵抗性があります。
  3. 高強度であり、特にRT形はコンクリート管では最高の強度を有します。
  4. 水理特性に優れ、粗度係数0.010で設計できるため、同一勾配では管径の1サイズ落としが可能であり、実内径の大きい推進管RM形においては、2サイズ落としが可能な場合もあります。また、同一呼び径の場合は、低勾配での設計が可能です。
  5. RS形は管厚が薄く、呼び径300〜500では外径が1サイズ小さなヒューム管と同じ寸法であるため、1サイズ下の推進機が使用可能です。
  6. 外圧管と推進管のRSJA、RSJB、RJC継手の管は、レベルⅡ地震動に対応する継手性能を有しています。
管内面の状態
管内面の状態                  
推進状況
推進状況


特長

上記の特長により推進機や管の1サイズダウンが可能になれば、工事費が削減され、将来の維持管理を考慮すれば更に経済的になります。管材にレジンコンクリート管 RS形φ300と鉄筋コンクリート管 E50φ300を使用した場合の推進工事費の比較例を表−3に示します。

【積算条件】   管路延長 : 100m×2スパン 立 坑 深 : 6m
  工 法 : 泥土圧推進工法 土 質 : 礫・玉石混じり土C

●表−3 推進工事費の比較例
種目 単位 A.レジンコンクリート管 RS形 φ300 B.鉄筋コンクリート管 E50 φ300
数 量 単 価 金 額 数 量 単 価 金 額
推 進 工        
管材費 99 27,470 2,719,530 99 20,900 2,069,100
推進工 m 190.4 103,694 19,743,337 190.4 114,943 21,885,147
スクリューコンベア
撤去工
m 190.4 1,518 289,027 190.4 1,518 289,027
滑材注入工 m 190.4 2,795 532,168 190.4 2,998 570,819
添加材注入工 m 190.4 2,620 498,848 190.4 3,078 586,051
発生土処理工 m3 19.0 427 8,113 26.0 427 11,102
坑口工、
設備設置撤去他
1.0   1,440,974 1.0   1,472,126
立 坑 工
(発進1、到達2)
4,678,000   4,688,600
マンホール設置工 個所 3.0 260,400 781,200 3.0 260,400 781,200
総 合 計 30,691,197 32,353,172
1.0m当りの工事費 円/m 153,455 161,765
A/B 94.9



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